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【愛知】ひと彩々/搭乗10年以上、女性は日本初 命つなぎとめる使命

2016/03/15

フライトドクター
梶田裕加さん(43)

 青いつなぎを身にまとい、時速二百キロで重症患者のもとへ駆け付ける。日本初の女性フライトドクター。県内唯一のドクターヘリに、二〇〇三年から搭乗している。「一人でも多くの命をつなぎとめたい」

 岐阜市に生まれ、内科医の父のもとで育った。高一の時、父親の胃がんが発覚。既に末期で、担当医から説明を受けた三日後に亡くなった。「なぜ父は四十九歳の若さで死んだのか…」。死や病気について追究しようと医師を志した。

 愛知医科大を卒業後、名古屋第二赤十字病院での研修を経て、〇二年に同大高度救命救急センターへ。以来、週に一回のペースでドクターヘリに乗り込む。

 ドクターヘリは、患者の搬送ではなく、迅速な初期治療によって現場での容体安定を目的とする。半径七十キロを活動範囲とし、県全域を二十五分以内でカバー。年間の出動回数は四百~五百件と、一日平均一回は出動している。

 急性心筋梗塞や出血多量の場合、初期治療が数分遅れると命取りになる。患者が複数いれば治療の優先順位も決めないといけない。「医師の責任は重く、経験、判断力、決断力が必要」。重さ十キロの医療バッグを担いで走り回り、体力的にもハードな仕事だ。

 救命医療が職務のため、退院する患者に感謝されることは少ない。意識不明の場合も多く、「日陰の仕事」と語る。〇八年にドクターヘリを題材にしたドラマが放映されるなどしたが、実際は救命医療を志す学生は少ないという。

 それでも、「朝、いつもどおり家を出ていった家族が、事故や急病で突然帰ってこなくなる。そのとき、生きたまま患者と家族が再会できるように命をつなぎとめるのが私たちの仕事。その使命感が大きなやりがいです」。名古屋市西区。(渡辺健太)

日本初の女性フライトドクターの梶田裕加さん=長久手市の愛知医科大病院で
日本初の女性フライトドクターの梶田裕加さん=長久手市の愛知医科大病院で

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