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【医療】診療報酬4月改定 在宅医療の推進重視

2016/02/11

かかりつけ医・薬剤師手厚く   診療報酬改定のポイント

 中央社会保険医療協議会(中医協)は十日、医療サービスの公定価格(診療報酬)の改定内容を塩崎恭久厚生労働相に答申した。四月から導入する。人口減少に対応するため、医療機関の役割分担を進めて医療費を抑える。一方、増える高齢者を支えるため、医療と介護の連携を強め、かかりつけの医師や薬剤師の報酬を増やし、在宅医療を充実させる。(鈴木穣、我那覇圭)

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 病院は、入院治療では重症者向け病床やリハビリ病床など役割分担を進める。外来治療では、診療所などの紹介状を持たずに大病院を受診すると初診料とは別に五千円以上、再診時で二千五百円以上の定額負担を求める。軽症患者を地域の医療機関に振り分ける。

 同時に、かかりつけ医の役割を広げる。認知症患者や小児、外来を行わず訪問診療を専門に行う診療の報酬を新設。薬の重複処方や過剰な服用を防ぐなど患者の服薬管理をするかかりつけの薬剤師・薬局の報酬も新設した。一方、大病院前に軒を連ね、その病院の処方箋を取り扱うだけの「門前薬局」チェーンへの報酬は引き下げる。

 だが、受け皿となるかかりつけ医の数や質は心もとない。地域の医師が担う在宅医療は、高齢者のみとりや二十四時間対応など手間がかかり、積極的に取り組む医師はなかなか増えない。今改定で報酬を増やすが、在宅医療に取り組む医師が増える保証はない。

 かかりつけ医の定義はあいまいだが、患者の日常生活や地域の医療事情を熟知し、幅広い疾患を診察できる技量が求められる。患者に専門医を紹介したり、地域の医療機関や介護サービスとの連携も期待される。こうした力量のある医師は不足している。

 日本医師会はかかりつけ医を増やす研修に取り組む。厚労省も二〇一七年度に専門医として「総合診療医」の育成を始めるが、育成には三年かかる。

 診療報酬は税金と保険料、患者の自己負担で賄われる。原則二年に一回改定され、今回は全体で一五年度比0・84%減。診療報酬のうち医師や薬剤師の技術料である「本体部分」は0・49%増、「薬価部分」は1・33%減。医師・薬剤師に支払う技術料は上がるが、薬代は下がる。

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 厚生労働省は中医協の答申を受け、診療報酬の改定後に思い描く医療サービスのあり方や患者の自己負担の事例を「外来」「入院」「在宅」の三分野に分けて示した。事例には入院から在宅医療に重心を移す姿勢が反映されている。

 高齢者が多い「外来」では、認知症に対応する医師や服薬管理に取り組むかかりつけ薬剤師の重要性を強調した。

 「入院」の例としては、大けがを負った高齢者や急病に襲われた中年を紹介。早期退院に向け努力する医療機関の姿も描いている。

 「在宅」では、治る見込みが薄い患者への緩和ケアや、慢性疾患でも在宅を続けているケースを示した。

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【診療報酬改定のポイント】

▼医師、歯科医、薬剤師が「かかりつけ」機能を担えるように、報酬を手厚くする

▼認知症や3歳未満の患者もかかりつけ医の対象。かかりつけ機能のない薬局は報酬を半減

▼紹介状なしで大病院を受診した患者は初診時は5000円以上、再診時は2500円以上を追加負担

▼門前薬局の在り方を見直し。処方箋受け付けが月計4万回を超える薬局グループの報酬引き下げ

▼重症者向け病床の要件を厳格化し、病床削減を目指す

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