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【愛知】「しんぞう手帳」持とう 心臓病の子どもを守る会作成

2015/10/23

本人や親が病状など記入

 手帳は、表紙に「私は心臓病の患者です。もし私が倒れている場合には救急車を呼び、近くの救急医療施設、または緊急連絡先にご連絡をお願いします」と明記。助けようとしてくれた人に、命にかかわる病気であることを伝えようとしている。

 正式な病名や、かかりつけの医療機関、過去の診察や入院の経過、常用薬の種類、学校や保育園での生活上の注意も記入でき、かかりつけ以外の医療機関に正しい情報を伝える工夫を施した。医師や看護師ではなく、患者本人や親が記入する。

 手帳の製作は、2011年の東日本大震災の後、「災害発生時や体調急変時に、病気を周囲に分かりやすく伝えるものがほしい」と会員から声が上がったのがきっかけ。会員らで編集委員会を立ち上げ、1年かけて記載する内容を検討。日本小児循環器学会などが協力した。

 守る会の下堂前(しもどうまえ)亨事務局長によると、医療の進展で二十歳すぎても生きられる人が九割以上に上っているという。「大人になった患者が、職場などに症状を説明する機会も増えている。自分自身や親子で記入することを通じて、病気への理解を再度深めてほしい」と話す。

 中京病院(名古屋市)小児循環器科の大橋直樹部長も「患者は成人後も適切な医療を受けられるよう、10代のうちに自分の病気を理解し、口で説明できるようになることが必要だ。理解を深めるツールとして使えるのでは」と語る。

 手帳はA6判48ページ。守る会は会員4000人に無料で配ったほか、会員以外の希望者に1冊300円(送料別)で販売している。問い合わせは、守る会事務局=電(5958)8070=へ。会のホームページからも注文できる。

 生まれつき心臓病の患者が急に具合が悪くなったときに、病状を正しく医師に伝えるための「しんぞう手帳」を、「全国心臓病の子どもを守る会」(事務局・東京都)が作った。心臓の調子が悪いと命の危険に直結する可能性があるが、患者が自分で病状を説明するのは難しい。守る会は「災害時などで主治医以外に診てもらう場合などに効果があるのでは」としている。 (佐橋大)

◆生活制限に個人差
◆必要な配慮分かりやすく

 守る会によると、生まれつき心臓に異常がある赤ちゃんは、100人に1人。重い場合、手術をしても心臓の働きは十分に回復せず、子どもでは体育の授業などの学校生活、大人の場合は働き方にさまざまな制限がある。

 静岡市の女性(29)は、通常は心臓の別の部分につながっているはずの全身に血を送る血管と、肺に血を送る血管が、同じ心室につながった状態で生まれた。1歳の前に、血の流れを分ける手術を受けたが、心臓は完治せず、学校では体育を見学することが多かった。親と一緒に保健師や学校長と面談し、参加できる範囲をあらかじめ決めていたという。

 今は週4日間、心臓に負担のかからない範囲で、医療機関で働いている。「幸い、理解のある職場で良かったが、心臓の状況を分かりやすく伝えられて持ち運びが便利な手帳は、周囲に理解を求めるときに役立つのでは」と喜ぶ。治療歴や学校生活の記録も一覧になっているので、どんな配慮が必要か、分かってもらいやすくなると想像する。

全国心臓病の子どもをも守る会が作成した「しんぞう手帳」
全国心臓病の子どもをも守る会が作成した「しんぞう手帳」

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