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【暮らし】月一度は自己チェックを 乳がん検診、毎年受けても

2015/10/06

 乳がんで手術を受けたタレントの北斗晶さん(48)は、検診を毎年受けていたにもかかわらず、二センチの大きさに成長するまで見つけられなかった。ただ、1年で急速に増殖する例も珍しくなく、専門家は「検診で問題なくても、月に一度は自己チェックを」と訴える。

◆1年で数センチの増殖例も

 愛知県の主婦(53)は45歳のときに、左胸に乳がんを患い、全摘手術を受けた。その六年前から毎年、マンモグラフィーとエコー、視触診の検診を受けていたが、一度も異常を指摘されなかった。

 最初の異変は生理直後の左胸の鈍い痛みから始まった。その年の検診時に医師に伝えたが、医師から「乳腺が腫れているだけ」と言われた。微熱や体のだるさも出てきたため、1年後に受診。数センチ大のがんと、鎖骨のリンパ節への転移が見つかった。今のところ再発していないが、主婦は「検診で安心していた。もっと早く受診すれば良かった」と悔やむ。

 名古屋医療センター(名古屋市)乳腺科の森田孝子医師(53)によると、検診の合間に自覚症状が出て見つかるケースは「決して珍しくない」という。

 その一つが、急速に増殖するタイプ。多くの乳がんは1センチの大きさに育つまでに10年かかるといわれるが、一部は分裂が速く、1年で数センチになるものも。タイミングが合わなければ早期発見は難しい。

 マンモグラフィーでは、初期のがんの恐れがある「石灰化」と呼ばれる砂粒状の影はよく見分けられるが、正常な乳腺も腫瘍も白く映るため、がんが小さすぎたり柔らかかったりすると、正常組織との見分けが難しい。鎖骨や乳房の下部など、撮影されない部分にがんができることもある。

 森田医師は「マンモグラフィーは、触診で分からない小さながんを見つけられる。定期的な検診は不可欠」とした上で「精度の高いマンモグラフィーが行える医療機関で検診を受けて」と勧める。参考になるのがNPO法人「日本乳がん検診精度管理中央機構」(名古屋市)のホームページ(「精中機構」で検索)だ。

 検診の合間は、日常の自己チェックが早期発見につながる。ちょっとした変化を察知するため「お風呂などのときに普段から自分の体を見て、触ることが大切」(森田医師)だ。正常な乳腺は柔らかい脂肪と異なり硬い。がんのしこりと区別するため、森田医師は「検診の後によく触り、自分の乳腺の硬さを知っておくこと。少しでも違和感があったら、乳腺の専門医を受診して」と話す。

 乳がん撲滅を目指すNPO法人「J・POSH(日本乳がんピンクリボン運動)」(大阪市)はホームページ(「J・POSH」で検索)で自己チェックの仕方を公開している=表参照。

(山本真嗣)

【乳がんと検診】 母乳をつくる乳腺小葉や乳管にできるがん。日本では女性の12人に1人がかかるといわれ、女性のがんでは最多。2014年の死亡者は1万3240人で前年より微増。国は40歳以上に2年に1度、マンモグラフィーと視触診による検診を勧めているが、13年の受検率は34%にとどまる。

乳がんのマンモグラフィーの画像を見る森田孝子医師=名古屋市中区の名古屋医療センターで
乳がんのマンモグラフィーの画像を見る森田孝子医師=名古屋市中区の名古屋医療センターで

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