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【愛知】災前の策<三河>災害時こそ病診連携

2015/07/25

刈谷豊田総合病院 「ドクターカー」経験積む

 患者が来るのを待つのでなく、患者の元へ駆け付ける-。そんな“攻めの医療”を目指し、刈谷豊田総合病院(刈谷市)は2014年1月に「ドクターカー」を導入した。週2日の限定運用ながら、この1年半で150回出動。重い傷病者をいち早く処置し、ノウハウを蓄積。災害時には災害派遣医療チーム(DMAT)の足になる。(岡村淳司)

 ◇ ◇ ◇

 ドクターカーは火、水曜日の午前8時半~午後5時に運用。医師、看護師、救急救命士、運転手の4人チームで、消防からの要請を受けて出動する。

 橋脚工事現場であった転落事故では、大腿(だいたい)骨を折り、激痛で動かせない男性作業員に鎮静剤入りの点滴を処置。入り組んだ現場から運び出した。給食でアレルギーを起こした子を救ったこともある。

 強みは薬剤を投与できる医師が、現場に駆け付けることだ。常時30種類の薬剤を携行し、現場で効果的に使い分け、患者の容体を改善させる。

 いったん停止した患者の心拍が再開した割合は、救急隊のみが乗る通常の救急車が28%だったのに対し、ドクターカーが出た場合は倍以上の57%に上る。

 課題は災害時医療だ。市民は地域の中核病院として、大きな病院に依存しがちだ。しかし、災害時に軽傷者まで殺到すれば病院側はパンクしてしまう。

 刈谷豊田総合病院救命救急センター長の三浦政直さん(57)は「災害時こそ、病診連携が大切」と説明する。

 病診連携とは、大きな病院と身近な診療所が役割分担し、効率的に治療すること。重傷の人は病院へ、意識があり自分で歩ける人は避難所の救護所へ-。その意識を市民に幅広く共有してもらう必要がある。

 8月1日、地元の開業医らが初めて参加し、治療の優先度を決めるトリアージ訓練をする。県災害医療コーディネーターも務める三浦さんは「災害時は地域の医療を結集しなければいけない。まずは皆でイメージを共有することが大切。スポーツと同じように繰り返し練習するしかない」と力を込める

 若手医師の渡辺文雄さん(33)は、平時はドクターカーに乗り、災害時はDMATの一員として命を守る。「災害が起きたら頑張るしかない。でも、それまでの備えが大事なんです」と気を引き締める。

★地域医療☆
(1)ドクターカーは「攻めの医療」なり
(2)地域の医療を結集すべし
(3)合同で訓練を繰り返し、災害時のイメージを共有すべし
(4)平時から病診連携が鍵
(5)市民は、軽傷→避難所の救護所(診療所)、重傷→病院と心得るべし

刈谷豊田総合病院が2014年に導入したドクターカー。災害時の活躍も期待される=刈谷市住吉町で
刈谷豊田総合病院が2014年に導入したドクターカー。災害時の活躍も期待される=刈谷市住吉町で

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