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中日新聞 進学・医療・福祉NEWS

【愛知】生活習慣と遺伝子から がん発症確率を予測

2014/01/08

愛知県がんセンター開発へ

 愛知県がんセンター(名古屋市千種区)は、健康な人が将来どの部位のがんにかかりやすいのか、遺伝子と生活習慣から確率を出すプログラムの開発に乗り出した。3年以内の実用化を目指す。結果を見てリスクの高いがん検診を受けたり、生活を改善したりして、より効果の高い予防につなげる。遺伝子情報から病気のリスクを判定する方法は、既に民間などにあるが、生活習慣と関連づける判定は珍しい。

 がんセンターには研究所と中央病院などがあり、がん患者の遺伝子を調べて個人にあった治療に力を入れている。研究所は1988年から、がんやがんの疑いで訪れる初診患者を対象に生活習慣を調査。2001年からは患者の同意を得て血液で遺伝子を採取し、遺伝的な体質と生活習慣が発がんにどう関係しているか、分析を続け、患者のデータ約3万件が蓄積されている。

 研究所疫学・予防部の田中英夫部長(52)によると、これまでの研究で遺伝的に酒を飲めず、一定以上の喫煙量がある人は酒が飲める人より肺がんになりやすいことや、遺伝的にある程度の酒が飲める人でも、大量に飲酒を続けると、胃がんになるリスクが高まることなどが分かってきた。

 プログラムはこうしたデータや研究成果を活用。対象は日本人に多く、生活習慣との関係が指摘される肺がん、胃がん、大腸がん、乳がんを想定。採血による遺伝子検査と生活習慣を調べるアンケートで、75歳になるまでにがんにかかる確率を計算。一定以上のリスクの高い人には、定期的な精密検査や生活習慣の改善を指導する予定。

 実用化に向け、昨年11月から愛知県内に住む45~65歳の健康な女性30人に、乳がんになるリスク検査の試験を開始。乳がんは特定の遺伝子変異や肥満がリスクを高めることが知られ、今後は結果を知った対象者が生活習慣の改善に取り組んでいるか、心にどういった影響を与えるかなどを調べる。その他のがんについても順次、試験を実施し、内容と精度を高めていく。

 田中部長は「現在は誰もが一律にがん検診を受けているが、リスクが高いと判定された臓器を重点的に受ければ、効率的な予防が期待できる」と話している。

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