中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【経済】 経団連会長「賃金より雇用優先」 春闘交渉の課題で

2010/01/25

 今年の春闘について主要企業の労働組合と経営側が意見交換をする「労使フォーラム」(日本経団連主催)が25日、東京都内のホテルで始まった。経団連の御手洗冨士夫会長は冒頭で基調講演し、今春闘では「賃金よりも雇用を優先した交渉、協議が求められる」と述べ、労使が協調して雇用安定に努めるべきだとの考え方を強調した。

 御手洗会長は「総額人件費の視点を持ち、自社の支払い能力に即して判断することが重要だ」とし、賃金抑制の姿勢をにじませた。連合もベースアップ(ベア)の統一要求の見送りを決めており、今年の春闘も"賃上げより雇用確保"が最大のテーマとなる。

また就職内定率が低下していることに関連し、御手洗会長は「新卒者の採用は、中長期的な企業競争力を維持するため必要。極力多くの新卒採用を」と呼びかけた。

フォーラムは2日間程度の日程で、企業の人事労務担当者や労組幹部らが賃貸問題や雇用情勢などを討議する。