2010/01/07
ピーク時の8割に
全国の都市の中でブラジル人居住者が最多とされる浜松市で、ここ1年の間にブラジル人が2割近く減ったことが分かった。1日現在、市内での登録者数は1万5685人で、前年同日比では3342人のマイナス。米国発の世界不況が県西部の製造業を直撃した影響で、失業して帰国したケースが多いとみられる。
浜松市の統計では、ブラジル人登録者は合併後のピークだった2008年2月と比べ、3830人の減少。特に09年は月に250~300人の割合で減った。帰国を希望する日系人に渡航費用を支給する政府の帰国支援事業が4月に始まると拍車がかかり、ハローワーク浜松によると昨年12月までに1789人が申請、多くが帰国した。
ブラジル人を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)「ブラジルふれあい会」の座波カルロス代表(45)によると「最近は日本語が話せなかったり、50歳を超えて採用が厳しくなったりして、再就職をあきらめた人が多く帰国している」。
静岡文化芸術大の池上重弘教授(46)=多文化共生論=は「今も日本に残っている人の多くは、日本に骨をうずめる覚悟を決めた人」と推測し、介護、農業など比較的求人が多い分野への就職につながる職業訓練や職業紹介の支援強化を訴えている。
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