2009/12/08
盤水社が配布
来春には横浜・川崎版も
石川県内の中学・高校にキャリア(職業)教育誌「さくらノート」を無料配布している盤水社(金沢市)は八日、富山県の企業を紹介する同県版の配布を始める。二〇〇七年四月の創刊以来、富山県の学校関係者から強い発行の要望を受けていた。来春には、横浜・川崎版も発行する予定で、名古屋市など全国の主要都市で発行を目指す。(村松権主麿)
さくらノートは、地元企業で働く人を取材し、エピソードを交えて仕事のやりがいなどを紹介。中高生の職業観をはぐくむと同時に、将来、就職活動をする際の選択肢として地元企業の存在を認識してもらう狙いがある。
発行費用は取材する企業からの広告費で賄っており、学校には無料で配る。現在、石川版は年三回、四万部ずつ発行しており、県内の中学と高校のほとんどと大学などに配布。中山貴之社長(44)は「生徒の一人一人に配る学校もあり、キャリア教育に活用されている」と説明する。
富山県からは、「いつ発行されるのか」という問い合わせや「石川版でいいから送ってほしい」という要望が寄せられており、今春から発行を準備。当初、三万五千部を発行する予定で、第一号は日本海ガス(富山市)など十九社を取り上げた。
今後、石川、富山で年三回ずつ発行する方針で、営業と編集は中山社長ら三人が引き続き手掛ける。
横浜・川崎版の発行は、今年二月に開かれた「横浜ビジネスグランプリ」で事業内容を紹介し、観客の投票で選ばれる賞を受賞したのがきっかけ。横浜市内に事務所を設け、新規採用したスタッフが中学や高校との調整を終え、第一号の準備に入っている。
中山社長は「横浜、川崎とも住民の地元意識は強いが、中小企業は採用が思うように進まず、東京の企業に人材が流れているのが現状だ。キャリア教育を目指す学校と人材がほしい企業とも反応がいい」と手応えを話している。
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