中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【雇用崩壊】厳しさを増す外国人の雇用

2009/10/05

 長引く不況で、ブラジル人など外国人の雇用環境は依然として厳しい。失業者は再就職先が見つからず、生活への影響は一段と深刻さを増している。

 愛知県豊田市の保見団地などで、在日ブラジル人の子供向けに日本語教室を開いている特定非営利活動法人(NPO法人)「トルシーダ」の伊東浄江(きよえ)代表は「今年2、3月に派遣切りに遭った人は、そろそろ雇用保険の給付期間が切れる。収入はゼロになり、これからの生活は本当に厳しい」と心配する。

 失業中のブラジル人の現状について、伊東代表は「帰国するケースがある一方で、現地でも仕事がないという情報を得て躊躇(ちゅうちょ)する人もいる」と説明。日本国内での再就職先は言葉の問題などで限られるという。

 トルシーダは9月から豊田市の委託を受けて、中級の日本語教室を開いている。受講者は40~50代が中心で、アルバイトから正社員を目指したり、業績低迷が続く製造業から介護やサービスの分野に職種を変えたりする人もいるという。