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【石川】企業が営農 自社製品へ 漬物を野菜づくりから

2009/08/20

金沢・四十万谷本舗市長へ製品など披露

 農業に携わる人の減少や高齢化で、担い手が不足し耕作放棄地が増える中で、今年から新規に農業に参入した漬物などの製造販売業「四十万谷本舗」(金沢市弥生)の四十万谷正久社長ら三人が十九日、市役所を訪れ、採れた野菜や加工した漬物を披露した。(星野恵一)

 山出保市長を訪ねたのは社長と、農作業の中心となっている同社の権野晃常務、中村悦子農事部専門員。

 企業の農業参入は、国が二〇〇五年に農業経営基盤強化促進法を改正、企業が市町村と協定を締結し、農地を借り受けることを要件に可能となった。

 同社は今年一月、金沢市と協定を結び、四月から鴛原の三十二ヘクタールの土地で営農を始め、太キュウリやヘタ紫ナス、ゴーヤー、大豆などを作付けした。採れた野菜は漬物加工し、キムチ漬けや酢漬け、しょうゆ漬けにして七月から販売している。

 農作業には権野氏ら二人のほか、店や工場の従業員らも代わるがわる手伝い、農業経験のあるOB社員もアドバイスしてくれるという。

 社長は「頑張って技術を磨かないといけない。一年目で工夫することがたくさんある」と話した。秋にはミョウガや青カブも作付けし、来年は規模も拡大するという。

採れた野菜を披露する四十万谷社長(左)ら=金沢市役所で
採れた野菜を披露する四十万谷社長(左)ら=金沢市役所で