2009/07/23
豊橋商工会議所が主催する中小企業向け講座の受講者が、本年度に入って企業の業績不振の影響で減少している。ほとんど集まらず、中止に追い込まれる講座もあり、担当者は頭を抱えている。
豊橋商議所は県などの補助金を受けた講座を年間30前後、開催している。各講座は若手や中堅社員、幹部向けなどに分かれ「業績アップの秘訣(ひけつ)」「リーダーシップ養成」「ビジネスマナー」などを題材にしてきた。
丸一日行われる講座の受講料は会員企業で1人7900円。企業が独自で講師を招いて講習を開くには1日10万円以上の費用がかかるケースが多いため、集団で受講させることで、人材育成を図りたい中小企業の負担を軽減してきた。
昨年度までは、受講者が20人を超す講座が多かったが、本年度は軒並み10~15人と減少。経営者の在り方と、職場の問題解決に関する2講座が数人しか集まらず中止に追い込まれた。
職員が各事業所に巡回指導をしている際にPRしても「今、お金がないから」と関心を示さないケースが目立つ。不況で仕事が激減する中で、中小企業が営業や資金集めに時間を割かれているとみられる。
豊橋商議所はインターネットで参加申し込みをできるようにしたが、大きな効果が出ていない。
同商議所の鴨下真也さん(37)は「料金も安く、セミナー参加を通じ、異業種との交流につながる。不況の時だからこそ、長い目で見てほしいのだが…」と困惑している。
(安田功)
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