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【静岡】浜松で東海北陸の中学校長が活発協議 職業体験や学級経営など報告

2009/07/03

 中学生の学びや心身発達の事例などを発表する「東海北陸中学校長会研究協議会静岡大会」が2日、浜松市中区のアクトシティ浜松などで開幕した。東海北陸地区の中学校長約1100人が出席し、よりよい中学教育の在り方に向けて活発な協議を展開した。3日まで。 (出来田敬司)

 情報や環境、食育など社会の変化に的確に対応し、教育改革に向けて強いリーダーシップを発揮していこうと、静岡、岐阜、愛知、三重、富山、石川、福井の7県でつくる東海北陸中学校長会などが主催。「特色ある教育活動の充実」「健やかな心身をはぐくむ教育の推進」など八つのテーマで分科会を設け、それぞれ事例を発表した。

 このうち熱海市多賀中の雲野芳尚校長は、県東部地区の生徒職業体験について報告した。学習や生活態度が思わしくなかった女子生徒の例を挙げ、保育園で子どもたちに接することで保育士になる夢を抱き、短大卒業が必要だとして学習や部活動に熱心に取り組むようになった-などと、その大きな成果を語った。

 また岐阜市岩野田中の水口順道校長は、教諭の学級経営力を高めることに力を注いできたと報告し、登校後の朝の会で、生徒たちが合唱するのを習わしにしていたある学校の例を紹介した。校長が担任教諭に対し、聴いた感想、寸評などを生徒にコメントするよう指導したところ、生徒の反応もよく、合唱がクラスの共有財産にまでなったと述べた。

 熱を帯びた各発表に、出席した各校長らは熱心に聞き入り、自らの実体験と照らし合わせてか時に大きくうなずく姿もみられた。

 大会は3日、作曲家の青島広志さんらが「夢を追いかけて」との演題で講演。生きる力をはぐくみ、特色ある学校づくりに努める-などとした大会決議を採択する予定。

各校の実践例にじっと聞き入る出席者=浜松市中区で
各校の実践例にじっと聞き入る出席者=浜松市中区で