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【三重】教え子の地元就職増へ 高校教諭が企業と情報交換

2009/05/27

 県内の高校で生徒の進路指導をする教諭と四日市市周辺の企業の採用担当者による情報交換会が26日、同市諏訪町の四日市商工会議所であった。景気の悪化で来春卒業の生徒の就職が厳しさを増しており、会場では懸命に情報を集める教諭の姿が目立った。

 面識のない高校と企業の担当者による情報交換で、高校生の地元での就職を増やすのが狙い。同会議所は昨年12月、県内に先駆けて初めて開き、今回で2回目となった。

 高校は27校、企業は21社が参加。7分ごとに教諭が企業のブースを回って個別に話し、仕事の内容や景気悪化の影響、採用計画などを聞いた。

 ある工業高校では、採用実績のある企業に採用枠の削減を伝えられており、男性教諭は「今年は待っていても求人はこない。積極的に企業を訪問したい」と気を引き締める。普通高校の男性教諭は「生徒に厳しさの実感がなく、企業と温度差がある。それぞれに働きかけて温度差をなくし、選択肢を増やしていきたい」と話した。

 高校生の新卒採用は8月までに主な求人が出そろい、9月16日から試験が始まる。県教育委員会によると、2008年度の高校生の就職率は96・4%で07年度より0・9ポイント悪化した。

 (福岡範行)

真剣に意見交換する企業と高校の担当者=四日市市諏訪町の四日市商工会議所で
真剣に意見交換する企業と高校の担当者=四日市市諏訪町の四日市商工会議所で