2009/05/16
県内の障害者の2008年度の就職件数は前年度比9・7%減の1527件となり、7年ぶりに減少に転じたことが、静岡労働局の調べで分かった。障害者の解雇数は3倍強の125人と急増し、全国でも4番目の多さとなるなど、県内の障害者雇用情勢にも不況の影響がより深刻化している。 (森本智之)
同局職業対策課によると、障害者の就業先は自動車関連を中心に製造業が多く、不況の影響をもろに受けた格好。障害者を数10人規模で受け入れていた企業の倒産で、解雇者数も急増した。
一方で08年度の新規求職件数は前年度比10・4%増の3448件で過去最高を記録した。新規求職件数に対し、就職した割合を示す「就職率」は44・3%で、前年度から10ポイントの大幅下落となった。
就職件数を産業別でみると、製造業は123件で21・7%減、サービス業は54件で14・1%減。これに対し、数は少ないながら複合サービス業が13件の76・5%増、飲食店・宿泊業で13件の18・6%増、農林漁業で12件の200%増となるなど、増加を示す業種もあった。
障害者は障害の程度などに応じて時間給で働く人が多く、解雇に至らなくとも就業時間が短縮されるケースが増えているという。また、雇用悪化で、昨年6月の統計で1・63%だった県内の障害者雇用率が、法定の1・8%をさらに下回っている可能性もある。
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