2009/05/16
小浜市は、いわゆる「派遣切り」などで職を失った人たちを、若狭塗などの伝統工芸の職人として育成する事業に取り組む。本年度は5人を育てる予定だ。
NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」の放映で観光客が増え、若狭塗のはしが品不足になったのを機に、産地から職人育成の必要性を指摘する声が上がった。一方、景気低迷で失業者は急増。2つの現象を抱き合わせる形で事業化することにした。
職人として育成するのは若狭塗、若狭めのう細工、若狭和紙、若狭粘土瓦の4つの伝統工芸。失業者を受け入れた企業や工房に、市が人件費として最長で2011年度末までの3年間にわたり、月額15万7000円余りを支給する。財源は失業対策として国が予算化した補助金を活用する。
工芸職人は厳しい修業をやりとげ、独り立ちした後の販路を確保するかで、成功が大きく左右される。市はこれまで体験したことのない、未知の世界に飛び込む人たちの今後に注目しており、18日まで受け入れ先を募っている。失業者の窓口はハローワーク。問い合わせは市商工振興課=電0770(53)1111=へ。
(池上浩幸)
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