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【経済】非正規社員の失職20万人超 正社員失職も46%増

2009/05/01

 昨年10月から今年6月までに職を失ったり、失う見通しの派遣社員や契約社員ら非正規労働者が20万7381人に達したことが厚生労働省の調査で1日、分かった。前回の3月調査より8・0%増加し、20万人を突破した。

 同じ期間に解雇などで職を失う正社員は1万8315人で、前回調査に比べ46・5%増と大幅に増えた。不況の深刻化で業績の悪化に歯止めがかからず、企業のリストラが正社員にも波及していることが裏付けられた。

 政府は失業者の職業訓練支援など追加経済対策のための補正予算案を国会に提出したが、雇用情勢の悪化が続けば一段の対策を求める声が強まりそうだ。

 失職する非正規労働者を雇用形態別に見ると、派遣社員が13万2458人と最も多く、全体の6割強を占めた。

 契約社員は4万4250人、請負社員は1万6189人だった。

 失職時期は昨年12月が4万8545人と最も多く、次が今年3月の4万4786人。失職した非正規労働者のうち再就職が確認できたのは1万5617人で、動向が分かった人のうち21・3%で、前回調査より3・2ポイント上昇した。

 都道府県別では、愛知県が3万5439人と最も多く、長野県の9443人、静岡県の8515人が続いた。三重県は8271人、岐阜県6676人、滋賀県5806人。

 調査は4月17日時点で把握できたデータをまとめた。正社員の失職は、原則、1事業所で100人以上が職を失う場合だけを集計した。