2009/04/30
労働や生活のあらゆる相談にのる「ぎふ派遣労働者サポートセンター結」(岐阜市美江寺町)が2月末の開設から2カ月の節目を迎えた。28日には相談会も開かれ、これまでの相談者は計100人に達した。相談に訪れて助けられた人が新たな相談者の支援に回る動きもあり、助け合いの輪が広がっている。
相談の過半数を占めたのは派遣切りされた人たち。50代以上が59人を占め、70代も7人と多い。生活苦からの相談も29人に上り、弁護士らが同行して42人が生活保護を申請した。
相談時に住むところのない人は50人いたが、不動産会社の協力もあってアパートの確保は円滑にできるようになっている。
開設後、結に助けられた人たちが集う場になった。15人前後が毎日顔を出し、互いの悩みを打ち明け合う。仕事探しの情報交換もする。
2月末に森林伐採の職を失い、3月に結を訪れた男性(52)は現在、生活保護をもらいながら毎日、結でボランティアに励む。「困っている人がたくさんいるから」と、善意で寄せられた電化製品の管理などを担当。「ここでしか相談できないことがある。すべてをさらけ出し、どんな話でも聞いてもらえる」。自身が救われた経験を伝えるため、野宿者に結への相談を呼び掛けるチラシ配布なども手伝う。
課題も残る。住居などは確保できても、仕事が見つからない人がほとんど。結センター長の小山哲弁護士は「高齢になると、仕事を見つけるのが難しい。ここには限界まで我慢してから来る人が多い。行政は一時的に宿泊できる場を確保してほしい」と訴えた。
利用者からの要望に応え、4月末までとしていた開設期間を、5月末まで延長することを決めた。平日に受ける相談は結=電058(264)7350=へ。
(稲熊美樹)
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