2009/04/17
大垣市のハローワーク大垣で、昨年からの非正規労働者の大量解雇に加え、年度末の契約切れで職を失った人たちが長い列を作っている。3000人以上が訪れる日もあり、職業相談窓口はフル稼働。職員は「来所者は年明けから急増したが、4月からは輪をかけて増えている」と話し、対応に追われている。
15日午前7時半、駐車場が開くのを待って、10人ほどが並び始めた。一番に並んだ同市上石津町の男性(57)は、4月に失職したばかり。「早う来ても1日がかり。昨日は紹介状を書いてもらうのに5時間待ちだった」とつぶやく。妻と要介護の母を養わなければならないという。
業務が始まる午前8時半前には、約90人が開所を待ち、駐車場の空き待ちの車も20台以上あった。
ハローワーク大垣の1日の来所者数は、今年始めに2300人ほどだったのが、4月に入って3000人を超える日が少なくない。
職業相談窓口は常時10人で対応しており、他の係の職員の応援を受けても、毎日70-80人待ちが続いている。「1、2月から仕事を探している人に加え、正社員やパートの高齢者など、年度末で契約切れとなった人が増えている」と分析する。
ハローワーク大垣管内(揖斐出張所を含む)の2月の有効求人倍率は0・47倍。県内では美濃加茂市周辺(0・31倍)に次ぐ低さで、昨年2月(1・14倍)に比べ、0・67ポイント減の急激な落ち込みを見せている。同所は「ここまで落ちたのは記憶にない。今後の動きも予想できない」としている。 (小椋由紀子)
【有効求人倍率】 ハローワークに登録している求職者数に対する求人数の割合。ハローワーク大垣の0.47は、100人の求職者に対し47件の求人しかないことを示す。
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