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【社会】来春就職の大卒求人23%減 倍率の下落幅最大

2009/04/14

 リクルートのワークス研究所が13日発表した、2010年3月卒業予定の大学生・大学院生に関する調査によると、民間企業の求人総数(推計)は前年比23・5%減の72万5000人と7年ぶりに減少した。就職希望者1人当たりの求人数を示す求人倍率は前年比0・52ポイント減の1・62倍で、下落幅は調査を開始した1987年以来最大となった。

 景気低迷による業績の急激な悪化で、採用を縮小する民間企業の動きが顕著になった。求人総数は、業績の伸びや団塊世代の大量退職を受け過去最高となった前年(94万8000人)から、急激に減少。減少率は「就職氷河期」とされた99年3月卒(25・6%)以来の大きさとなった。就職希望者数は前年比0・9%増の44万7000人とほぼ横ばいだった。

 学生側は大手企業志向が一段と強まった。就職希望者数は従業員1000人以上の企業が前年比8%増(29万1000人)だったのに対し、1000人未満の企業は1割減(15万6000人)。求人倍率も1000人以上の企業は0・55倍と一層「狭き門」となっている。

 業種別にみると、流通業が4・66倍と高水準。求人総数が3割近く減った製造業は1・97倍だった。次にサービス・情報業の0・67倍、金融業の0・21倍と続いた。

 調査は2-3月に実施。企業4300社と大学生・大学院生の計約9160人から得た回答で推計した。