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【富山】貧困の連鎖を防げ 湯浅誠さん富山で講演

2009/03/23

 東京・日比谷の「年越し派遣村」村長として知られ、「反貧困」活動に取り組む湯浅誠さん(39)が二十二日、富山市大手町の富山国際会議場で講演し、「貧困問題は人ごとではなく、自分たちの問題として考える必要がある」と強調した。

 湯浅さんは、貧困問題を放置して仕事を選べない労働者が増えると「労働市場が壊れ、正社員も含めた全体の環境がどんどん切り下がっていく」と指摘。「貧困は結果であり原因。『貧困スパイラル』を食い止めなければならない」と述べた。

 現状は生活保護や雇用保険などの制度がうまく機能していないとして「労働市場の規制強化とセーフティーネットの充実の両面からの対策が必要」と結論づけた。

 講演会は県内の労働者団体や消費者団体などでつくる実行委員会が主催。関係者ら約二百五十人が参加した。 (伊藤儀雄)