中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【滋賀】有効求人倍率0・57倍、近畿で最悪 非正規失職者は最多

2009/02/28

 滋賀労働局が27日まとめた1月の県内の有効求人倍率は、0・57倍と全国平均(0・67倍)、近畿平均(0・68倍)を大きく下回り近畿の中で最下位となった。近畿最下位は統計を取り始めた1963(昭和38)年以来初めて。県はこれを受け、緊急の雇用創出事業の拡充に乗り出した。

 県内では12月の0・69倍から0・12ポイントの下落となり、前年同期の1・28倍の半分以下に落ち込んだ。

 製造業の求人が大きく落ち込む一方で、新規求職者が大幅に増加しているのが要因。新規求人数は製造業が77・2%、サービス業が60・8%、運輸業が58・8%それぞれ減。事業主都合離職者の新規求職者数は2419人と前年同期比で325・9%の増となっている。

 雇い止めの状況も深刻で昨年10月から今年3月までに職を失ったか、失う見通しの非正規労働者も4603人と近畿最多だった。

 県は同日開いた県緊急生活・経済・雇用対策本部会議で、追加の緊急対策案を発表。県の臨時職員を新年度さらに30人雇用するなど、これまでの事業に加えさらに100人の雇用創出を実施。新年度の道路、河川の公共事業を上半期に前倒しする。嘉田由紀子知事は「0・57倍は大変ショックな数字。外需依存型の製造業が大きな影響を受けている。県内で1人も路上生活者を出さないよう経済活性化に全力を挙げる」と話した。

 (小西数紀)