2009/02/20
静岡県留学生等交流推進協議会(事務局静岡大)が留学生の就職意識と企業の留学生採用について調査したところ、約6割の企業が採用に関心を持っていることが分かった。日本での就職を希望する留学生も54%に及び、“相思相愛”ぶりがうかがえる。
昨年6-8月、県内の大学や高校、専門学校で学ぶ外国人756人と企業136社に調査した。
企業が留学生の採用に興味を持った理由は「海外の顧客への対応」が25%でトップ。「会社の国際化」(21%)「海外に生産・販売拠点がある」(19%)が続き、海外業務から必要性を感じた企業が多かった。
雇用に当たっての企業の不安は、早期離職が56%で1位。37%の日本語力、32%の協調性が上位を占めた。
留学生の希望職種は「経営・経済」が38%、「人文社会学系」19%。「語学・文学」は9%と低めで、調査を担当した静岡大国際交流センターの袴田麻里准教授は「語学力より自分の専門分野を生かしたがっている留学生が多い」と分析する。
企業と留学生の意識に大きな隔たりがあることも浮き彫りに。企業が期待する就業年数は10年以上が33%、定年までが25%と長期を望む声が上位。反対に、日本での就職を希望する留学生は1-5年が約5割と短期を望む。
勤務地についても、「初めは日本で近い将来は母国」を37%の企業が希望。一方、留学生の希望者は16%にとどまり、第一人気は「日本国内のみ」で27%だった。
袴田准教授は「企業は留学生との意識の違いを認識し、適材適所を考える必要がある」と指摘する。
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