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【経済】失業率 4カ月ぶり悪化 7月2.7% 女性の求職者増

2023/08/30

 総務省が二十九日発表した七月の完全失業率(季節調整値)は、前月比0・2ポイント上昇の2・7%だった。四カ月ぶりに悪化した。物価高による生活苦や企業の賃上げを背景に、新たに仕事を探す女性が増えたものの、まだ職に就けていない人が多いことが要因。厚生労働省が公表した有効求人倍率(同)は前月を〇・〇一ポイント下回る一・二九倍だった。三カ月連続で低下した。

 総務省によると、男女別の失業率は、男性は前月比0・1ポイント改善の2・7%。女性は0・5ポイント悪化し2・6%となった。

 完全失業者数は、前年同月比七万人増の百八十三万人だった。女性は九万人増えて七十八万人となり、三カ月ぶりに増加した。

 厚労省は、有効求人倍率の低下について、企業の求人数が横ばいだったのに対し有効求職者数が0・9%増えたことが要因とした。物価高で勤務先が倒産したり、人手不足による長時間労働を嫌って離職したりして仕事を探す動きがある。

 七月の新規求人数を主要産業別で見ると、訪日客の増加などで需要が回復した宿泊・飲食サービス業は前年同月比2・1%増と好調が続く。製造業は11・4%減、建設業は8・0%減だった。

 都道府県別の有効求人倍率は最も高い東京が一・七九倍。最も低いのは神奈川の〇・九二倍だった。