2022/10/01
JR東海が東海道新幹線のビジネス環境整備を強化している。名古屋駅では三十日、待合室内に設置している半個室型の「ビジネスコーナー」を増設。新型コロナウイルス感染拡大で働き方が多様化する中、ビジネス利用による新幹線の需要喚起を目指す。
ビジネス環境整備は昨年九月にスタート。オンライン会議が普及するなど働く場所や方法が変わる中、新幹線の待ち時間や移動時間に無駄なく仕事ができる環境をつくろうと考えた。新幹線「のぞみ」の七号車をビジネス専用の「S Work車両」としてパソコンや携帯電話を利用できるようにするなど新たな施策を次々に打ち出した。
予約の必要がなく無料で利用できる待合室内のビジネスコーナーものぞみが停車する各駅で順次整備。名古屋駅では新幹線南口の改札内に五室設置されていたが、今回新たに北口の改札内に四室を新設し、計九室に拡充した。早朝や夕方を中心に満席が目立つなど好調という。
昨年十二月にスタートした会員制の仕事スペース「EXPRESS WORK」の個室型も名古屋駅では二十九日から従来の二台を三台に増やした。二十分当たり二百七十五円の有料だが、オンライン会議や秘匿性の高い仕事もでき、名古屋駅では現在七割程度の稼働率を誇る。
JR東海事業推進本部の佐藤紗代子係長は「コロナ禍の変化を踏まえ、利用者の皆さんのワークスタイルごとに利用しやすい環境整備を進めている。利用動向に応じてさらなる展開を検討したい」と話す。(武藤周吉)
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