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【地域経済】集まりたくなる職場を コロナ禍経験したからこそ

2022/07/28

オカムラ名駅オフィス改装 交流の場&個室で集中

 新型コロナウイルス禍を経てオフィスの役割が見直されていることを受け、オフィス家具のオカムラは、「交流と集中」をキーワードに新たな働き方を提案する「ラボオフィス」を、名古屋・名駅の大名古屋ビルヂングで改装オープンした。社員同士がつながりやすい仕掛けや、個人が集中して作業ができる環境を重視しており、法人顧客の見学を受け付ける。(白石亘)

 ◇ ◇ ◇

 コロナ禍で在宅勤務が定着して社員の出社率が下がり、オフィスの面積を減らす企業が増えているが、同社の調査ではオフィスで働きたい人はなお半数を超える。相談や雑談はオンラインではなく、対面でというニーズが強いほか、チームの一体感の欠如や、新人にとって学びの場の不足など、課題が多いためだ。

 オカムラの高石剛中部支社長は「私たちはコロナで強制的に分散した働き方を経験し、メリットを実感すると同時に、オフィスの重要性を改めて認識した」と強調。在宅と出社を組み合わせる「ハイブリッドワーク」の普及で、事務処理のためにわざわざ会社に来る時代ではなくなったとして、「今までと同じオフィスではダメ。行きたくなるオフィスが必要だ」と語る。

 中部支社の営業拠点を兼ねるラボオフィスは二〇一六年に開設し、コロナ禍以降で初めて改装した。広さ千二百平方メートルのオフィスに百十六人が働く。

 社員同士の交流を促すため、通路などオフィス内の動線は、緩やかに曲がりくねったデザインとした。視線が左右に動く効果を生み出し、例えば、同僚の顔を見て用事を思い出したり、偶発的に出会ったりする機会をつくる。通路脇にはソファを置き、たまり場のように気軽に会話ができるようにした。

 ソファに座って仕事をするスタイルも取り入れた。受付の待ち合いスペースで使われるラウンジソファを採用。座面が広いため、通り掛かった同僚が隣に座ってコミュニケーションがしやすい。

 一方、オフィスで集中して作業をしたいとのニーズも根強い。自宅はプリンターなど設備が整っておらず、家族の生活音も気になるためだ。オカムラは、コロナ禍で売れ行きを伸ばす「個室型ブース」を自社のオフィスにも設置。最近はオンライン会議が当たり前になり、周囲の雑音を遮断できるブースを朝から使う社員が多い。子どもの学校から電話がかかってきた時など、周囲に聞かれたくない話をする時にブースを使う例もあるという。

 見学は予約制。問い合わせは、オカムラお客さま相談室=フリーダイヤル(0120)819060=へ(平日午前九時~午後五時)。

ラウンジソファで作業をする男性。同僚が横に座って会話がしやすい
ラウンジソファで作業をする男性。同僚が横に座って会話がしやすい
個室型ブースは周囲の雑音を遮断し、集中して作業ができると人気=いずれも名古屋市中村区のオカムラ中部支社で
個室型ブースは周囲の雑音を遮断し、集中して作業ができると人気=いずれも名古屋市中村区のオカムラ中部支社で