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【岐阜】「超短時間雇用」理解を 4月岐阜市導入 提案者招きシンポ

2022/07/14

週1で3時間働く 丹羽さん手応え語る

 障害や病気を抱える人が極めて短い時間だけ働く就業スタイル「超短時間雇用」に理解を深めるシンポジウムが十一日、岐阜市司町のぎふメディアコスモスで開かれ、実際に働きたい人や制度に関心のある企業関係者約百七十人が、オンライン参加も含めて耳を傾けた。(都沙羅)

 ◇ ◇ ◇

 超短時間雇用は週に二十時間以内で働く就業スタイルで、東京大の近藤武夫教授が提案。働きづらさを抱える人が力を発揮し、企業側は特定の業務を担ってもらったり、職場の困り事を解決してもらったりする。岐阜市は四月から導入し、働く人と企業のマッチングを進めている。

 近藤教授を講師に招き、実際に市内の設計会社で週に一度三時間だけ働く丹羽彰光さんや同社の八代俊(たかし)社長らが登壇。丹羽さんは「体調によって能率の波はあっても働けるのがありがたい」と手応えを語った。八代社長は雇用するに当たり、日々の業務内容を細かく調べ、なるべく単純にこなせる仕事を洗い出したことを紹介した。

 近藤教授は「身近なあらゆるところに仕事があることに気付く。これまでになかった雇用制度を地域に落とし込むため、企業や行政への声掛けと巻き込みが大切」と語った。

超短時間雇用で働く手応えを語る丹羽さん(右から2人目)
超短時間雇用で働く手応えを語る丹羽さん(右から2人目)