中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【岐阜】シイタケの香りに驚き 大垣養老高生3人が就業体験

2022/06/18

栽培からパック詰めまで「想像より大変」

 養老町沢田のシイタケ栽培会社「アグリックファーム」が、初めてのインターンシップ(就業体験)で高校生三人を受け入れた。十五~十七日の三日間で栽培の流れを体験した生徒たちは、ハウス内の様子やシイタケ本来の香りに「驚いた」と口をそろえた。(藤野治英)

 ◇ ◇ h氏

 アグリックファームは二〇一五年設立。パートを含めて約七十人が働き、一日一トンを生産する。就業体験は大垣養老高校(養老町)の要望を受けて、成瀬昭吉(あきよし)社長(64)が「断る理由がない」と即決した。

 訪れたのは園芸科学科草花専攻二年の河村さん(16)、他田さん(16)、長沢さん(16)。菌床を並べ、一定期間寝かせた後に栽培棟に移して、育ったシイタケを一つ一つ摘み取る。従業員に手ほどきを受け、パック詰めまで含めて、それぞれ手分けして一連の流れを体験した。

 体験先にアグリックファームを選んだ理由を、河村さんは「キノコ栽培は学校でやっていない。野菜はどう成長するか分かるけれどキノコは想像がつかない」と話した。初めてキノコを栽培するハウスに入った感想を「イメージしていたよりいっぱい。キノコの山」と笑顔で振り返った。

 他田さんは、キノコは苦手な食べ物だが、シイタケだけは食べられるという。ハウスの中で「かいだことのない、シイタケの良いにおい」と新鮮な驚きを口にした。長沢さんは「想像より大変な過程を通じて出荷されていると知った」と熱心に学んでいた。

 次々と「面白い」「興味深い」と口にしていた生徒たち。成瀬社長は「三人はシイタケに興味があって来てくれた。これがシイタケや会社との縁になってくれれば」と話し、地域に根差す企業にとっても身近に感じてもらう機会になった。

シイタケの摘み取りを体験する生徒たち=養老町沢田のアグリックファームで
シイタケの摘み取りを体験する生徒たち=養老町沢田のアグリックファームで