就活生が知人や友人に依頼した「他己分析」を企業の採用に生かすアプリを、コンサルタント会社のイーバリュー（名古屋市）が開発した。交流サイト（ＳＮＳ）世代の就活生の間で広く行われている他己分析を、就活生がアプリを使って知人らに依頼しやすくし、その結果を見た企業から就活生に選考オファーが届く仕組み。六月一日に学生向けに提供を開始する。

　他己分析は、就活生が知人や友人に強みや特徴を聞いて自己分析や面接に生かすもので、自分では気付かない一面に気付けるとして、近年の就職活動に取り入れられている。

　今回開発したアプリ「Ｍｅｔｓｕｋｅｔｅ（ミツケテ）」は、ラインなどのＳＮＳで部活仲間やバイト先の店長ら複数の人に評価を依頼。「意外な一面を教えてください」などのアプリ内の質問に答えてもらう。回答結果は同社がサイトに集計。採用担当者はその回答を見て、興味のある学生に選考オファーを出す。担当者は「その人をよく理解している他人から評価をもらうことで就活のＰＲにできる。企業にとっても人柄が分かり欲しい人材を見つけやすくなる」と話す。利用料は内定が決まった企業が支払うため、学生は無料で利用できる。（平井良信）