2009/02/16
外国人が「派遣切り」など日本の雇用情勢について意見を交わす座談会が15日、岡谷市のイルフプラザで開かれた。参加した18人には派遣切りで職を失った人の姿もあり、「社会が騒ぐだけでは解決しない」「政府は切られた人の保障を考えるべきだ」と意見交換にも熱が入った。
派遣切りにあったと明かしたのは諏訪地方のフィリピン人の女性(30)。機械製造会社で2年4カ月働いていたが、景気悪化の影響からか先月、ほかの派遣社員数人と一緒に雇い止めを言い渡されたという。
女性は「雇用保険が3カ月あるからいいが、その後はどうなるのか。外国人でも税金を払うなど市民の義務を果たしているのに」と心情を語った。
参加したブラジル人の女性はたどたどしい日本語で「今の日本は『(派遣切りが)問題だ』と騒ぐだけ。社会で力を合わせて解決しないと」と提言。正社員として働いているブラジル人の男性は「正社員もいつ切られるか分からない」と職場の厳しさを話した。
座談会は外国人の交流と情報交換を目的に年1回開いている。今年は4回目で、諏訪地方に住むインドネシアや中国など5カ国の外国人が集まった。
(白名正和)
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