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【社会】夫の育児時間長いほど 妻の就労継続率高く

2021/11/25

 厚生労働省は二十四日、二〇一二年に二十代だった男女の結婚や就労の動向を毎年追跡している調査の結果を発表した。夫が家事や育児をする時間が長いほど、妻が出産後に元の仕事を続ける割合が高かった。共働き世帯が増える中、夫婦で負担を分かち合うことが妻の就労継続につながることを裏付ける結果となった。

 調査は今回で九回目。第一回調査を実施した一二年以降の八年間に子どもが生まれた夫婦を対象に、妻が出産後に仕事を継続した割合を分析した。

 平日に夫が家事や育児を全くしない夫婦では50・0%だった一方、二時間未満では68・5%、二~四時間で72・1%、四時間以上では76・9%と、夫の家事・育児時間が長いほど妻の就労継続率が高かった。

 妻の職場の育児休業制度と、出産後の就労継続の関連も調査。勤務先に制度がある場合でも「利用しやすい雰囲気がある」ケースでは元の仕事を続けた人が85・3%だったのに対し、「利用しにくい雰囲気がある」ケースでは70・7%にとどまった。

 調査は「二十一世紀成年者縦断調査」。郵送やインターネットで実施し、昨年十一月四日時点の状況を聞いた。