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【愛知】非正規労働者ら 現状訴え 名古屋 リモートで全国交流集会

2021/06/06

 非正規労働者の全国交流集会が五日、名古屋・名駅のウインクあいちで開かれた。会場と県外参加者をリモートでつなぎ、新型コロナウイルスが感染拡大する中で、各地の現状を伝え合い連携を図った。

 「非正規・ジェンダー差別NG」をテーマに、全国労働組合総連合(全労連)と県労働組合総連合(愛労連)が主催した。愛労連関係者は「コロナ禍の打撃が大きい製造、飲食、宿泊などの業種には非正規労働者が多く、解雇や雇い止めの形でしわ寄せを受けている」と厳しい現実をアピール。保育現場の関係者は「正規でも非正規でも子どもに対する責任は同じ」と述べ、待遇改善を訴えた。

 中京大の大内裕和教授はリモートで講演し、コロナ禍での学生の困窮や、非正規と正規の格差が広がっている現状を説明。「仕事が激減した『実質的失業者』など統計の数字に表れない実態もある」と話した。生活保障などは、男性の正規雇用を基準としてきたため、女性だったり、非正規だったりすると格差が生じると指摘。是正に向けて「最低賃金の全国一律時給千五百円の実現が重要」と強調した。(鈴木沙弥)

リモートで講演する中京大の大内教授=名古屋・名駅のウインクあいちで
リモートで講演する中京大の大内教授=名古屋・名駅のウインクあいちで