中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【地域経済】春闘2021 賃上げ率0.17ポイント減

2021/06/11

連合愛知まとめ 「流れ維持できた」

 連合愛知は二〇二一年春闘の、五月末時点の集計結果を発表した。定期昇給分を含む賃上げ額の平均は前年同期から四百七十四円減の六千百十三円、賃上げ率は0・17ポイント減の1・93%だった。新型コロナウイルスによる業績の悪化で賃上げ要求を見送った業種があったものの、連合の担当者は「賃上げの流れは維持できた」と評価した。

 要求を提出した四百七十一組合のうち、回答・妥結があった三百七十二組合を対象に集計した。数値は組合員数を計算に反映させて賃上げ額の平均を算出する「加重平均」による。

 賃上げ率は連合全体が四日に公表した1・79%を0・14ポイント上回った。規模別の定期昇給分を含めた賃上げは三百人以上の大手労組が六千百九十七円の1・94%、三百人未満の中小は四千五百三十一円の1・68%。賃上げ率の差は昨年同期に比べて0・07ポイント縮まった。

 ベースアップ(ベア)が明確に分かる九十四組合のベアの平均は千二百五円。三百人未満の中小労組が千百五十円で率は0・39%、三百人以上の大手労組は千二百十四円で0・41%だった。

 連合の担当者は「新型コロナの影響を大きく受けている飲食や航空、観光などでは賃上げ要求の見送りや雇用維持に取り組んだ組合もあるが、過去経験のない状況下でも賃上げを確保できた」と話した。