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【愛知】大学生内定率96.1% 3月末、前年比微減 県、支援強化へ

2021/05/01

 県内の大学を卒業した大学生の三月末時点の就職内定率は、前年同月比1・0ポイント減の96・1%だったことが県のまとめで分かった。新型コロナウイルス感染拡大の影響は小幅にとどまったものの、学生の就職状況は依然厳しいとして、県は就職が決まらなかった卒業生や来春卒業予定の学生を対象に支援を強化する。

 内定率は、県内の大学のうち協力が得られた四十七校で調べた。就職を希望した三万五千七百四十七人のうち、内定を得たのは三万四千三百四十八人だった。短大卒の内定率は0・7ポイント減の97・7%だった。

 県は当面の対策として、六月と八月に今春の卒業生や就職活動中の学生らを対象にした就職面接会を開催する。大学卒業から三年以内の人たちに対しては、研修や職場実習を実施後に実習先での正規雇用を目指す事業も始める。

 大村秀章知事は記者会見で「コロナ禍で新卒者だけでなく障害者や高齢者、定住外国人などさまざまな雇用に影響が出始めている。必要な対策を見極めながらスピード感を持って取り組みを進める」と述べた。

 就職支援策の詳細は、県就業促進課のウェブページで確認できる。(浅井俊典)

    ◇

◆高校生も低下
◆決定率99.6%

 愛知労働局は、今年三月に県内の高校を卒業した生徒の就職決定率が99・6%(一万四百三十一人)で、前年より0・2ポイント低下したと発表した。高校生の就職決定率の低下は二年ぶり。

 就職を希望した高校生は一万四百七十一人で、前年より10・9%減少した。労働局は、近年の進学率の上昇に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による雇用状況の悪化を考慮して進学を選んだ生徒もいたとみている。就職が決まらなかった四十人については、引き続き個別の相談に応じるなどして支援していく。

 また、県内の中学卒業者で就職を希望した百三十五人は全員の就職先が決まり、就職決定率は100%だった。