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【社会】就活生25% セクハラ被害 男女同じ割合、厚労省調査

2021/05/01

 厚生労働省は四月三十日、就職活動やインターンシップ(就業体験)をした学生の四人に一人が、活動中に何らかのセクハラを受けた経験があるとの調査結果を公表した。厚労省による就活中のセクハラ調査は初めて。男女ともほぼ同じ割合で、性別を問わない深刻な被害実態が浮き彫りになった。

 政府は就活中のセクハラ対策の徹底を企業に要請。同省は「被害に遭ったら遠慮なく、各地の労働局や大学などに相談してほしい」と呼びかけている。

 調査結果によると、少なくとも一回はセクハラを受けた学生は25・5%で、男女別では男性26・0%、女性25・1%。何度も被害を受けた人が全体の3・7%いた。

 複数回答で被害内容を尋ねたところ、「性的な冗談やからかい」が40・4%と最多で、「食事やデートへの執拗(しつよう)な誘い」27・5%、「性的な事実関係に関する質問」26・3%と続いた。

 加害者は、インターンで知り合った従業員が32・9%で最も多く、面接や説明会の担当者も20%を超えていた。

 被害者のうち24・7%が誰にも相談しておらず、女性の方が割合が高かった。相談しない理由は「何をしても解決にならないと思った」が47・6%で最多。「就職活動において不利益が生じると思った」も17・5%いた。

 調査は厚労省が四年に一度実施するハラスメント調査の一環。二〇一七~一九年度に卒業した大学生や専門学校生など千人を対象に、昨年十月、インターネットで実施した。