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【愛知】就職希望の高校生11%減 コロナ禍 進学に切り替え

0202/12/10

県教委、10月末時点の内定状況公表
求人数も26%減 労働局、前年9月比

 県教委は、来春に県内の高校などを卒業する生徒の十月末時点での就職内定状況を公表した。前年九月に比べ、就職希望者の人数は一割以上減り、県教委は「新型コロナウイルスの影響で求人が減ると予想し、就職から進学に切り替えた生徒が多いとみられる」と説明。滋賀労働局によると、求人数も前年九月に比べて26%減少した。(森田真奈子)

 県教委や滋賀労働局は例年、九月末に高校生の就職内定状況について最初の調査を実施。今年は新型コロナの影響で選考が遅れているため、十月末時点で調査した。

 県教委によると、来春の県立、私立高校と中等教育学校の計五十六校の卒業予定者は一万二千六百十八人。うち、就職希望者は約17%の二千百六十八人で、前年に比べて11・4%減った。男女の内訳では、男子が千三百四十九人、女子が八百十九人。特に女子の就職希望者が前年より百八十三人少なく、減少率は18・3%だった。

 滋賀労働局によると、十月末時点での高校生向けの県内求人は十一年ぶりに減少し、前年より26%少ない三千五百八十六人。減少率は求人の約四割を占める製造業で31・3%。宿泊・飲食サービス業は58・8%、郵便局や協同組合などの複合サービス業は54・5%となった。求人倍率は一・七一倍(前年比〇・三二ポイント減)で、十年ぶりに低下した。

 就職内定率は県教委の調査で、前年九月より3ポイント高い69・5%だった。希望者のうち、男子は69%、女子は70・2%が内定を得た。内定した千五百六人のうち九割以上が県内での就職となっている。

 県教委高校教育課の担当者は「特に女子生徒が多い商業高校で、今年は進学を目指す動きが強い。就職希望者が減ったことで、内定率は例年並みの水準を保っている」と話した。