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【三重】みえ経済/データを読む 三重労働局

2020/09/10

上村ひろみさんに聞きました
7月雇用保険受給22%増

 新型コロナウイルス感染症の影響で、県内で雇用保険を受給している人が増えている。七月は七千七百十一人で、前年同月と比べ千四百十人(22・4%)増となった。厳しい雇用情勢が早期の再就職を妨げ、受給者数を押し上げている。

 雇用保険の受給者は年度末に退職し次の仕事が見つかるまでの四、五月に増えるが、それ以降は比較的横ばいに推移してきた。しかし、今年は明らかな増加傾向が続く。前年同月比で四月は約三百人増、五月は約八十人増だったが、六月は約千三百人と急増した。

 コロナ流行で有効求人数は大きく落ち込み、七月は前年同月比30・4%減の二万六千百人。新規求人数はほぼ全ての業種で前年割れで特に製造業や人材派遣業、娯楽業では40%以上減った。雇用保険受給者の離職理由では、解雇などの会社都合が目立ち、七月の有効求職者数は二カ月連続で上昇。今年の求人数や求職者数の動きは例年と大きく異なり、今後の予想がつかない。コロナ流行が抜本的に解決されなければ雇用保険の受給者は増え続ける可能性がある。