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【社会】求人倍率 下げ止まらず 6月1.11倍

2020/08/01

感染拡大、影響続く

 厚生労働省が三十一日発表した六月の有効求人倍率(季節調整値)は一・一一倍となり、前月(一・二〇倍)から〇・〇九ポイント落ち込んだ。六カ月連続で下落し二〇一四年十月以来五年八カ月ぶりの低水準。新型コロナウイルス感染拡大に伴う雇用情勢の悪化の影響が続いた。

 総務省が三十一日発表した六月の完全失業率(季節調整値)は2・8%となり、前月より0・1ポイント改善した。七カ月ぶりの改善となる。

 有効求人倍率は求職者一人当たりの求人数を示す。六月の地域別有効求人倍率は、北海道と岩手県を除いた四十五都府県で前月より下落した。五月は一倍を切ったのは七道県だったが、六月は埼玉、千葉、山梨、静岡が加わり十一に拡大。最も高かったのは福井県の一・五三倍で、最も低いのは沖縄県の〇・六八倍だった。

 新規求職申込件数は四十三万四千六百三十四件となり、前月からの増加率は18・2%増と比較可能な一九六三年以降で最大。担当者は「コロナ禍で失業した人が六月から求職に動き始めて増えた可能性がある」と分析した。