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【岐阜】学生と看護師 オンライン座談会 岐阜大生企画

2020/07/08

 岐阜大医学部看護学科三年の野村さん(20)が、看護学生と現役の看護師の座談会をオンラインで開いている。新型コロナウイルスの影響で看護実習やインターンシップ(就業体験)に参加できない学生が現場の仕事を学べるようにと企画。自身も看護師を目指す野村さんは「どんな看護師になりたいか考えるきっかけになれば」と話す。

 六月末、ビデオ会議システム「Zoom」を利用し、看護師五人と看護学生十三人が集まった。この日のテーマは小児科。「病院にとどまらず、地域での生活を支える看護はやりがいがある」「疾患のある子どもだけでなく、その兄弟への心のケアも大切にしている」-。個人病院や総合病院の病棟、訪問看護ステーションなど、さまざまな現場で小児看護を担う看護師が学生に語り掛けた。

 座談会は四月に始め、これまでに四回開いた。岐阜大や名古屋大、三重大などのほか首都圏の大学生らも参加。全員、インターネットの情報サイト「看(かん)たまノート」の募集記事を見て集まった。

 「看たまノート」を運営するのも野村さんだ。「国家試験の合格だけをゴールにしたくない。いろいろな人と話す中で、看護師としての自分の将来を考えたい」と、大学一年の時にサイトを立ち上げた。

 国内の病院をはじめ、中国やカンボジアなど海外で働く看護師への取材記事を掲載。看護師だけでなく助産師へのインタビュー、介護や地域福祉に携わる人たちとの対談も企画し、発信してきた。

 オンラインでの座談会は、サイトを通じて知り合った看護師の協力を得て実現させた。毎回違うテーマに沿い、現場の声を学生に届ける。「自分自身も、将来どんな看護師になりたいか模索中。他の学生と一緒に学び、考えていきたい」。野村さんの挑戦は続く。

 次回の座談会は二十三日午後八時五十分から、訪問看護とデイサービスをテーマに開く。看護学生と看護師を目指す高校生が対象。「看たまノート」=QRコード=から申し込む。(安江紗那子)

看たまノートを運営する野村さん=岐阜市の岐阜大で
看たまノートを運営する野村さん=岐阜市の岐阜大で