中小事業者の新商品開発を支援する岡崎ビジネスサポートセンター（オカビズ）は、支援企業の紹介を兼ねた求人情報コーナーを今月、連携する岡崎市羽根町の岡崎公共職業安定所（ハローワーク岡崎）入り口に設けた。

　オカビズには新商品開発以外にも、昨年１０～１２月の３カ月で支援企業から約５０件の人材採用の相談があった。「採用に課題を抱えた中小事業者の声を近年聞く機会が多くなっている」と秋元祥治所長（４０）は話す。少子高齢化による人手不足などにより、県の有効求人倍率が１・８９倍（２０１９年１０月時点）と売り手市場であることが背景にあるという。

　設置したコーナーでは、オカビズが商品開発を支援した中から、社員採用を希望する企業を取り上げる。商品開発に取り組んだ経緯をはじめ、商品概要や成果などを写真を織り交ぜたパネルで紹介する。１カ月ごとに紹介企業を替えていく予定。

　ハローワーク岡崎の服部善寛所長（５５）は「ハローワークとは違った、オカビズならではの視点で企業の魅力を伝えてもらえれば。中小事業者がコーナーを見てオカビズの存在を知ったり、あらためて経営を考えたりするきっかけにもなるのでは」と期待を寄せる。

　オカビズの秋元所長も「顧客と密にコミュニケーションする中で、企業側が気付いていなかった良いところを探していくのもわれわれの仕事。企業の魅力を伝え、地域連携で採用の課題解決につなげたい」と意気込む。（細谷真里）