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【愛知】働き方 ドイツ人に学ぶ 安城市役所、新人職員の研修会

2019/10/31

 今年4月に入庁した安城市職員が働き方について考える研修会が30日、安城市役所であった。ドイツの通販会社に勤務するベンヤミン・シュランデラーさん(35)が講師を務め、職員19人が参加した。

 ドイツ・シュツットガルト郊外ジンデルフィンゲン出身のシュランデラーさんは10年前、岡崎市への語学留学で日本への関心を深めた。安城市出身の女性と結婚し、現在はドイツ西部デュッセルドルフ在住。大手ファッション通販会社で人材能力開発の担当者として働く。長男(2つ)の子育て中で、昨年は2カ月間の育児休暇を取得した。

 「ドイツでは日本よりも働き方改革が進んでいる。実情を知って自分の働き方を見直し、生産性を向上させる参考にしてほしいと企画した」と市人事課の担当者が話す。

 シュランデラーさんは「祝日以外に年六週間の休みが取得できるため、休暇中の仕事は周りにお願いするなど協力し合っている」と説明。「日本では仕事を頼むと、厄介ごとや残業を押し付けたというイメージが強いのでは」と、意識を変える必要性を指摘した。

 高齢化が進む中での介護業界の深刻な人手不足や、保育園の待機児童問題など、両国に共通する社会問題でも意見を交わした。(四方さつき)

職員に向け働き方について説明するシュランデラーさん(左)=安城市役所で
職員に向け働き方について説明するシュランデラーさん(左)=安城市役所で