2019/10/08
障害のある人がロボットを遠隔操作して接客する「分身ロボットカフェ」が7日、東京・大手町に23日までの期間限定でオープンした。主催はロボットを開発したオリィ研究所(東京)。重い障害のある店員により自宅や入院先から操作されたロボットが、飲み物を運んだり会話をしたりして来店者をもてなした。
同様の分身ロボットは、重度障害者のれいわ新選組の参院議員が国会への導入を要望している。
この日は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者や障害者など六人が、島根県や大阪府などから遠隔操作。卓上に置かれた小型ロボットが注文を聞き、別のロボットが飲み物を提供。客との会話も楽しんだ。
脊髄性筋萎縮症を患う東京都の永広柾人(ながひろまさと)さん(26)は、指先などでパソコンを使いロボットを操作。ロボットを通じて「喜んでもらえるのがうれしい。精いっぱい頑張りたい」と話した。
期間中に計30人の重度障害者らが参加予定。重い障害のある人の生活を公的に支える制度の利用者もいる。ただ、この「重度訪問介護」の制度では仕事中に公的補助が受けられない。今回は家族やボランティアに頼り、カフェで働くという。研究所の吉藤オリィ所長は「重い障害のある人が働きたくても、その自由すらない場合がある。(制度の)改正を強く望みます」と話した。来店は予約制で既に埋まった時間帯も。空席がある場合に1人2000円(1ドリンク付き)で当日券を店頭販売する。
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