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【愛知】障害者就労支援 安城特支を視察 インドネシアの企業関係者

2019/09/14

障害者雇用に向けた進路指導を学ぼうと、インドネシアの企業関係者らが13日、安城市の安城特別支援学校を訪れた。カリキュラムや研修などについて説明を受けた後、高等部の作業学習の授業を見て回った。

 訪問したのはインドネシアの銀行や商社、製造業などの人事責任者やCSR(企業の社会的責任)活動担当者など計10人。10日に来日し、これまで県内の障害者雇用の現場を見学してきた。

 13日は担当教員から支援学校での裁縫や木工、農作業などの作業学習の様子、就業体験や進路の実績などの説明を受けた。「景気変動に合わせて、就職先がどう変化しているのかを知りたい」「給与形態はどうなっているのか」と熱心な質問が相次いだ。

 作業学習では、スウェーデン刺しゅうや木工、紙ひもでのかばん作りなどを見学=写真。生徒に教わりながら作業体験する参加者もいた。銀行勤務のディエン・ザハイアンさん(53)は「インドネシアでは今後、制度や支援の仕組みを整える必要がある。日本で学んだことを基に広く社会に働き掛けたい」と話した。

 訪問は、自動車部品メーカーのデンソーが設立し障害者支援に尽力しているWAFCA(わふか)(NPO法人アジア車いす交流センター、刈谷市)を通じて実現した。安城特別支援学校元校長でWAFCA理事の藤原孝太郎さん(63)は「インドネシアでは日本企業進出に合わせ、障害者雇用への意識が高まっている。職業訓練の様子などを見て多くを学んでもらえた」と手応えを感じていた。(四方さつき)