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【社会】厚生年金 「従業員数」撤廃へ 要件巡り政府検討 パート加入促す

2019/09/06

企業規模501人以上

 政府は中小企業でパートやアルバイトなど非正規として働く人の厚生年金加入を促進するため、従業員501人以上という企業規模の要件を撤廃する方向で検討に入った。非正規で働く人は国民年金(基礎年金)だけに加入する場合が多く、受け取る年金を手厚くするとともに、制度の支え手を広げて年金財政を維持する狙いだ。中小企業への影響を考慮し、段階的に要件を引き下げて廃止する考え。複数の関係者が明らかにした。

 企業規模要件を廃止すれば、新たに125万人が厚生年金の対象となる。要件を50人以上とした場合は、60万人程度が加入できると試算していることも判明した。

 非正規雇用は働く人の約四割を占め、低年金対策が急務になっている。政府は月内に新設する「全世代型社会保障改革検討会議」(仮称)や、社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の部会で議論し、来年の通常国会への関連法改正案提出を目指す。

 ただ、厚生年金の保険料は労使折半のため、負担増となる企業側の反発は必至。企業の支援策とセットで行うことも検討するが、調整は難航が予想される。

 企業でフルタイムとして働く人は規模にかかわらず厚生年金の加入対象だが、パートなどの短時間労働者は従業員501人以上の企業で週20時間以上働き、賃金が月8万8000円以上などが要件となっている。労働時間と賃金の要件は維持するとみられる。

 公的年金は厚生年金に入っていないと、国民年金のみを受け取ることになる。現在、国民年金は保険料を40年間納めても満額月約六万五千円にとどまり、蓄えの少ない人は老後の生活が苦しくなる恐れがある。厚生年金に加入すれば、その分を上積みできる。

 一方、厚生年金の加入者が増えれば、制度の支え手が多くなることになり年金財政にもプラスだ。厚労省は先月公表した公的年金の財政検証の結果で、少子高齢化などの影響で受け取る年金水準は約30年後に現在より目減りするが、企業規模要件を撤廃すれば年金水準が改善すると試算した。政府は財政検証を踏まえ、制度改正に乗り出す。

【厚生年金】
 会社員や公務員などが対象の公的年金制度で、加入者は約4440万人。保険料率は段階的に引き上げられて現在は18.3%で固定されており、企業側と働く人が折半する。平均的な賃金で40年間働いた夫と専業主婦のモデル世帯で見ると、受給額は月約22万円。政府はパートなど短時間の非正規労働者らへの適用拡大を進め、2016年から従業員501人以上の企業で週20時間以上働くなどの要件を満たせば対象となった。