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【社会】日本の管理職 高い死亡率

2019/06/12

東大 国際比較 負担増、バブル後上昇 

 日本の管理職や専門職の男性は他の労働者に比べ死亡率が高く、管理職の方が健康な欧州とは異なった傾向の健康格差があることが、東京大などが行った国際比較で分かった。死亡率はバブル崩壊後の1990年代後半に上昇。現場の仕事と組織運営を兼ねる「プレーイングマネジャー」化や組織縮小で心身の負担が増した影響を引きずっているとみられる。

 2000年代以降は低下傾向にあるが、一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」ができるなど逆行する動きも。東大の小林廉毅教授(公衆衛生学)は、時間の自己管理が建前の管理職は、自らを長時間労働に追い込みがちだと指摘。「働き方改革を進め、健康状態の悪い人の状況を把握できる統計の整備が必要だ」と話した。

 小林教授らのチームは日本、韓国と、デンマークやスイス、英国など欧州八カ国の35~64歳男性の死亡データを90年から15年まで集め、複数の職種を含んだグループ間で年齢構成の違いを取り除き、比較した。

 欧州は90年代から一貫して、経営者や中間管理職、医療職や教員らの「管理職と専門職」より「事務・サービス系」「工場や運輸など肉体労働系」の死亡率が高かった。近年を見ると例えばデンマークやスイスは、10~14年の肉体労働系の死亡率が、管理職と専門職の二倍強になっている。

 だが日本は90年代後半以降、管理職と専門職が他の2グループより高い状態。主な原因はがんと自殺だった。15年でも10万人当たり357人と、事務・サービス系の1・4倍だ。韓国ではリーマン・ショックのあった00年代後半以降、管理職と専門職の死亡率が上昇した。