2019/06/13
宮本副知事と意見交換 建設業21人「病児保育など充実を」
県内の建設現場で働く女性技術者でつくる「けんせつ小町・チーム愛」のメンバーが、仕事と育児の両立や職場環境の改善などについて話し合う会合が、名古屋市東区のウィルあいちであった。参加者は、厚生労働省出身で女性活躍に取り組む宮本悦子副知事と意見交換し「身近に手本となる先輩がいない」「病児保育の充実が必要」などと課題を指摘した。(立石智保)
チーム愛は職場環境を改善し、女性技術者を増やすため二〇一六年に結成。現在は五十人余りが所属する。宮本副知事との意見交換会は、愛知国道事務所の主催で二十一人が参加した。
チーム愛のメンバーの多くは、男性が大半を占める職場で働いている。参加者からは「出産、子育てを経験した先輩がおらず、すごく不安」「女性の管理職がいない」などの声が上がった。
一方、子育てをしながら施工管理の仕事をする女性は「子どもが病気になった時の預かり先がない」と不安な気持ちを明かした。「子育てをしていない男性には急に休む理由が理解できない。預かり先があれば安心して働ける」と訴えた。
「意見が通りやすくなった」と近年の職場環境の改善を実感する声が多かった一方、「女性活躍推進の取り組みが過剰。何かと言うと『女性ならではの視点』を求められる。女性であることを意識させられすぎている」との指摘もあった。
宮本副知事は「管理職の養成は二十年くらいかかる。目標を立て、計画的に養成する必要がある」と助言。「出産、育児で仕事のパフォーマンスは落ちる。ただ長い職業人生のわずかな時間。第一線で活躍を続けてほしい。行政にできることがあれば、引き続き教えてほしい」と話した。
意見交換会に先立ち、宮本副知事はチーム愛のメンバーが現場代理人を務める飛島村の名古屋第二環状自動車道(名二環)の橋の工事現場を訪問。女性用トイレや更衣室などが整った職場を視察した。
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