2018/11/28
今月初旬に沖縄で開かれた障害者技能大会「全国アビリンピック」の電子機器組立部門で、デンソー大安製作所(いなべ市)の宮本玲奈さん(24)が銀賞を受賞した。生まれた時から耳が不自由な宮本さんは「何かに挑戦する時、『できないかも』ではなく『やってみよう』と思うことが大事」と、気持ちも新たに日々の仕事に取り組んでいる。(西川拓)
今年の課題は「省エネコントローラー」。与えられた部品を組み立て、その正確さなどを各県の代表者11人が競い合った。昨年末の県大会に初めて出場し、見事優勝。全国大会への切符を勝ち取った。
津市出身で、県立聾(ろう)学校を卒業。3年前にデンソーに入社した。周囲とは筆談や手話などでコミュニケーションする。現在は、車の燃費を向上させる製品の製造部門に所属し、検査と修正を担当。上司の阿多修副班長は「積極的で向上心がある」と、仕事ぶりに太鼓判を押す。
全国大会前には、愛知県安城市の研修所で3カ月間訓練を受けた。指導したデンソー技研センターの木原昇担当係長は「目標に向かって焦ることなく、冷静に課題に取り組んでいた」と振り返る。
今回の結果について、宮本さんは「金賞を目標にしていたので悔しい」と話すが、大舞台での活躍は、障害のある同僚みんなの励みになっている。
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