2016/10/29
県は、建設業や電気機械業など、理系の職場を志す「リケジョ」の養成に乗り出した。女性研究者らのインタビューを掲載した啓発リーフレットを作成。企業や大学とも連携し、女子中高生を対象にした「女子のための理系☆きっかけフェスタ」を11月6日、ウィルあいち(名古屋市東区)で開く。
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ものづくりの集積地だけに、東海地方は首都圏や関西圏より技術系の求人が多い。リケジョを増やせば、女性の社会進出を促すことにもつながる。
ただ、理系の女子学生は少ない。名古屋大によると、昨春の入学者のうち、女性は工学部・工学研究科で8・9%、理学部・理学研究科で25・4%、農学部・農学研究科で48・4%。
名大男女共同参画室の三枝麻由美准教授は「農学部は食品系企業などを目指す女性が多い。工学部の女性が特に少ないのは、男性中心だった製造、土木現場などで働くイメージが湧かない、食わず嫌いの面がある」と分析する。
今春の工学部入学者のうち、女性が9・9%だった中京大入試広報課の満田清恵さんは「最近はハードな工業系の現場こそ、女性ならではのソフトな発想力が求められている」と話す。
県のリーフレットは8万4千部作り、高校や図書館で配る。インタビューはインターネット動画サイト「ユーチューブ」でも視聴できる。
フェスタは県、市、名大、県経営者協会でつくる「男女共同参画社会推進・産学官連携フォーラム」が主催。午後1時から、理系ネタが得意のお笑い芸人、黒ラブ教授のトークショーや、女性技術者らのパネル討論などがある。
理系を目指す女子生徒、学生が主な対象だが、男子や文系志望者も参加可。入場無料だが、事前申し込みが必要。(問)県男女共同参画推進課=052(954)6657
(相坂穣)
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