中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【社会】「卒業後5年まで新卒に」大学生 同友会、通年採用で提言

2016/04/13

 2017年春に卒業予定の大学生の就職活動(就活)が進むなか、経済同友会(同友会)は企業の今後の採用について提言を行った。新卒の一括採用の枠組みを見直し、「卒業後5年程度までを新卒として通年採用」をすることを盛り込んだ。

 提言では、新卒の学生のみを一括で採用する現在の方法が、若者の就活の機会を少なくしていると指摘。卒業後5年程度を新卒として扱えば、学生が再挑戦できるチャンスが増え、通年採用が加速すると主張している。採用時期は企業ごとに年2~4回、入社も年2回で可能とした。

 16年春卒業が対象になった15年の就活は経団連が企業による選考解禁の時期を8月に設定したが、活動期間の長期化に対する批判のほか、解禁破りも相次いだ。このため今年から2カ月前倒しし、6月の選考解禁と決定した。

 就活をめぐっては、経団連が今後も現在のルールを続けることを前提としており、同友会と考え方に違いがある。通年採用の実現は個々の企業判断に委ねられ、広がるかどうかも見通せない。

 提言では大学1、2年生を対象に1カ月以上のインターンシップ(就業体験)を実施するように求めた。すでにデュポン、三菱樹脂、富士ゼロックス、全日本空輸、出光興産など同友会の会員企業17社で実施。参加大学、高専は11校にのぼる。原則1カ月以上のインターンで単位が得られ、費用は企業が負担する仕組みとなっている。