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【社会】新卒「採用増」24% 110社17年度計画 前年調査下回る

2016/03/28

 共同通信社は27日、主要110社を対象にした2017年度(17年4月~18年3月)入社の新卒採用計画のアンケート結果をまとめた。既に採用計画を固めた83社のうち16年度実績(見込み)と比べて「増やす」と答えたのは24%に当たる20社で、高水準だったものの前年調査(37%)を下回った。「減らす」は12社(14%)で前年(5%)から増加した。

 労働力不足を背景に人材確保に積極的な企業はなお多い。ただ、中国経済の減速や円高・株安、原油安など経営環境は厳しさを増しており、一部では採用意欲に一服感も見られる。

 採用活動の開始時期を遅らせたことが混乱を招き、1年で選考の解禁日が再び変更されたことに対しては、全体の九割弱が経団連の指針見直しに従うと回答。ただ、大手以外や外資系などでは指針にとらわれず採用活動を進める企業が引き続き多いとみられ、今年も学生は志望企業の動向をにらみながら手探りの就職活動を強いられそうだ。

 17年度の採用を未定(無回答を含む)としたのは全体の25%に当たる27社で、計画策定の先送り傾向が顕著だった前年の4割強から低下した。

 大和ハウス工業が752人から860人、JR東海が644人から約690人に増やす一方で、東芝は新卒採用をゼロにした。業種や業績によって明暗が分かれた。

 アンケートは2月23日から3月22日の間に回答を得た。